男性にも更年期障害があるって本当?
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「更年期障害」という言葉を聞くと、中年女性が悩む症状だというイメージをもつ方は多いのではないでしょうか?
しかし実は、男性にも更年期障害はあるのです。
今回は、男性の更年期障害について紹介していきます。
男性更年期障害とは
男性更年期障害とは、男性ホルモンの値が低くなることによって、不安感や疲労感が強くなって気分が塞ぎがちになったり、イライラしてしまったり、筋力低下や性欲の低下が著しく現れることがあります。
女性の更年期障害では、閉経前後の5年程度が症状の発症時期になりますが、男性の場合は、年齢とともにだんだん男性ホルモンの値が低下しやすいため、具体的にいつ頃まで発症するという期間がありません。
自分が更年期障害だと正しく理解し、治療できていなければ、長期にわたって辛い思いをする方も多くいらっしゃいます。
男性更年期障害の原因
男性更年期障害は、男性ホルモンの低下によって発症します。
具体的にどのようなことが原因となって男性ホルモンが低下してしまうのかについては、以下のような項目が挙げられます。
原因その1:加齢
年齢とともに、体内の男性ホルモンの値は低下していきます。特に40代以降になると、ホルモン低下により症状が現れる方が増えやすいので、気をつけましょう。
原因その2:生活習慣病
日々の生活習慣が乱れたり、暴飲暴食をすることで体内のホルモン値は乱れやすくなります。また、高血圧や糖尿病、肥満といった生活習慣病を発症してしまうと、男性ホルモン分泌量が低下してしまい、若い方でも更年期障害を発症する恐れがあります。
原因その3:ストレス
ストレスを溜めやすかったり、ストレスの強い環境に身を置いている場合にも、血中の男性ホルモンが低下してしまいます。
ストレス負荷が高いと感じている方は気をつけた方がよいでしょう。
男性更年期障害でよくある症状と診断方法
また、更年期障害を発症した際の代表的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 性欲の低下や性的機能の変化:性欲や勃起力の低下、射精障害などが見られることがあります。
- 疲労感や不眠症:精神的な疲れや身体的な疲れが増し、不眠症や睡眠障害を引き起こすことがあります。
- 気分の変化:イライラや不安感、うつ症状が現れることがあります。
- 体重増加や筋力の低下:筋肉量の減少や脂肪増加による体重増加が見られることがあります。
- 精神的な変化:集中力の低下や記憶力の減退、感情のコントロールが難しくなることがあります。
気分の落ち込みに悩む方は、うつ病かな?と勘違いしてしまう方も少なくありませんが、実は更年期障害の症状だったというケースも。
男性更年期障害かどうかは、血液検査で男性ホルモンを測定することで診断することができます。また、その際に男性ホルモンの分泌に関係する生活習慣病に関する項目も測定するなどして、男性ホルモン低下の原因を探っていきます。
男性更年期障害の対処法
男性更年期障害と診断された場合は、症状に応じて男性ホルモンの補充療法を行うことが基本です。
ホルモン値や体調をみた上で、1週間〜1ヶ月間隔で男性ホルモンを注射で補充することで、多くの場合症状が改善していきます。
また、勃起障害の症状にお悩みの方には、服薬治療により症状を改善することもできます。
生活習慣病を併発している場合は、その疾患の治療も並行して行うことで、より症状を和らげることにつながります。
当院では、男性ホルモン補充療法やED治療はもちろん、糖尿病や高血圧などの生活習慣病に関する専門診療も可能です。
男性医師による診察も可能ですので、体調のことでご不安のある方はお気軽にご相談ください。