百日咳検査について(百日咳抗体IgA)
column
2024.07.10
- コラム
百日咳とは
百日咳とは、百日咳菌への感染によりおこる細菌感染症です。
5~10日ほどの潜伏期間のあと、かぜ症状からはじまり、乾いた咳が持続する疾患です。
咳がひどい場合、吐き気や嘔吐、咳のし過ぎによって肋軟骨の挫傷や肋骨骨折をおこすこともあります。
通常、3週ほど菌の排泄がつづきますが、適切な抗菌薬投与により開始から5日後には感染力を失います。
百日咳検査(百日咳抗体IgA)の概要
百日咳抗体IgA検査は、百日咳菌への感染の有無を確認する検査です。
対象:
・2週間以上乾いた咳が持続している方
・百日咳に感染している方と接触してしまった可能性のある方
検査内容:
血液検査
実施日:
随時
料金:
保険診療の自己負担額に準ずる
持ち物:
マイナンバーカードあるいは健康保険証
結果までの日数:
検査実施日から7営業日以降
判定:
陽性≧11.5NTU
判定保留:8.5~11.5NTU
陰性≦8.5NTU
※百日咳が疑われる場合は、治療が遅れることがないように、抗体検査の結果を待たずに、抗菌薬治療をおこないます。
注意事項:
・百日咳抗体IgAはワクチン接種の影響を受けにくいため、診断に有用です。
・健常成人(41~55歳)の約1割で百日咳抗体IgAが陽性と報告されており、診断には注意が必要です。