健康診断で何がわかる?検査項目別の健康リスクを解説
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- コラム
春は企業の健康診断や人間ドックを受診する方が非常に多くなる時期で、ご自身の健康状態と向き合うことができるタイミングでもあります。
健康診断は、受けて終わりではなく、結果を確認し、その後の健康管理に生かすことで病気の早期発見や予防に役立つ重要な検査です。
今回は、一般的な健康診断で実施する各検査項目について、それぞれどのような健康状態がわかる検査なのかを詳しく解説していきます。
1. 身体測定(身長・体重・BMI・腹囲)
身体測定では、肥満や低体重の傾向を確認できます。BMI(体格指数)は、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値で、18.5未満が低体重、25以上が肥満とされます。腹囲測定では内臓脂肪型肥満のリスクを判定します。
2. 血圧測定
血圧の数値から高血圧や低血圧のリスクを判断します。高血圧は動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞のリスクを高めるため、日頃の食生活や運動習慣の見直しが必要です。
高血圧(収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上)の状態が続くと、血管に負担がかかり、動脈硬化が進行しやすくなります。これにより脳卒中や心筋梗塞、腎不全のリスクが高まるだけでなく、視力障害や認知症の原因にもなります。適度な運動、減塩、ストレス管理を心がけ、医師の指導に従うことが重要です。
低血圧(収縮期血圧が90mmHg未満、または拡張期血圧が60mmHg未満)は、めまいや立ちくらみ、倦怠感などの症状を引き起こすことがあります。また、重度の低血圧の場合、脳や臓器への血流が不足し、失神やショック状態に陥る恐れもあります。特に高齢者では転倒のリスクが高まりますので、日頃から適度な水分補給や塩分摂取、バランスの取れた食事を心がけるようにしましょう。
3. 血液検査
血液検査では一度の検査で多くの項目をチェックでき、ご自身の健康状態を把握できますので、定期的な検査による健康状態の把握が大切です。
赤血球数・ヘモグロビン(Hb)・ヘマトクリット(Ht) :貧血の有無を判断できます。鉄分不足や慢性疾患が原因のこともあります。
白血球数(WBC) :免疫状態を示し、増加している場合は感染症や炎症、減少している場合は免疫低下が考えられます。
血小板数(PLT) :出血傾向や血栓のリスクを確認する指標です。
血糖値(空腹時血糖・HbA1c) :糖尿病のリスクを判断します。HbA1cは過去1〜2か月の血糖状態を示します。
脂質(LDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪): LDL(悪玉)コレステロールが高いと動脈硬化のリスクが増加し、HDL(善玉)コレステロールが低い場合も注意が必要です。
肝機能(AST・ALT・γ-GTP) :肝臓の健康状態を示し、アルコールの過剰摂取や脂肪肝、肝炎などのリスクを判定します。
腎機能(クレアチニン・尿素窒素) :腎臓の機能低下の指標で、腎不全や脱水状態の可能性を確認します。
4. 尿検査
尿中のタンパクや糖の有無を確認し、腎疾患や糖尿病のリスクを調べます。
尿糖が出た場合のリスク :尿に糖が含まれている場合、血糖値が高くなっている可能性があり、糖尿病の疑いがあります。糖尿病が進行すると、腎臓や神経、網膜に障害を引き起こし、失明や腎不全、神経障害などの合併症を引き起こすリスクがあります。
尿蛋白が出た場合のリスク :尿蛋白が検出される場合、腎臓の機能に問題がある可能性があります。慢性腎臓病(CKD)や腎炎、高血圧による腎障害が原因となることが多く、放置すると腎不全へと進行するリスクがあります。
尿潜血(尿鮮血)が出た場合のリスク: 尿潜血が陽性の場合、尿路系に異常がある可能性があります。腎臓や膀胱の炎症、尿路結石、さらには腎がんや膀胱がんの兆候であることもあります。精密検査が必要となる場合があるため、医師の指示に従うことが重要です。
5. 心電図
心電図検査では、不整脈や心肥大、狭心症、心筋梗塞の兆候を検出することができます。特に、心臓の電気的な活動を記録することで、心拍のリズム異常や心臓の負担の程度を把握できます。
不整脈:心房細動や期外収縮など、心拍リズムの異常を検出します。不整脈は心不全や脳梗塞のリスクを高める可能性があります。
狭心症・心筋梗塞の兆候:心筋への血流不足があるとST異常が現れることがあり、狭心症や心筋梗塞のリスクを示唆します。
心肥大::高血圧などの影響で心臓の筋肉が厚くなることで、心不全のリスクが高まる可能性があります。
異常が見つかった場合は、ホルター心電図(24時間心電図)や心エコー検査などの追加検査が推奨されることがあります。
6. 胸部X線検査
肺結核や肺炎、肺がん、心臓肥大などを確認します。喫煙者や呼吸器疾患がある人にとって特に重要な検査です。
健康診断の結果を、ご自身の健康維持に活かしましょう
健康診断は、病気の予防や早期発見に役立ちます。結果を確認し、異常があれば生活習慣を改善したり、医師の指導を受けたりすることが大切です。
当院でも、健康診断および人間ドック、各種検査の受診を随時受け付けております。
また、健診結果に異常があった場合の再検査や診察、治療にも対応可能ですので、健診異常を指摘された方も安心してご受診いただけます。
健康診断を最近受けていないという方、健康診断の異常を指摘されたことがある方、身体の不調を感じている方は、お早めにご相談ください。