マイコプラズマ抗体検査
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- コラム
検査内容
マイコプラズマ肺炎(Mycoplasma pneumoniae)の診断のための検査です。
マイコプラズマ肺炎の特徴
マイコプラズマ肺炎は、子どもから大人まで幅広い年齢の方が感染し、気管支炎や肺炎を発症します。
感染時期について季節は問いませんが、主に秋から冬にかけて多く報告されています。
感染者の咳などからの飛沫感染が多く、職場や家族内で広がりやすいのも特徴です。
感染すると、2〜3週間の潜伏期間ののちに、発熱、咳、頭痛、倦怠感などの症状を発症します。咳症状については、長引く場合3〜4週間程度続くこともあります。
検査内容
マイコプラズマの検査方法としては、培養検査での診断が難しいため、血液検査で抗体を確認したり、咽頭粘液を用いた核酸同定検査(LAMP法)で診断することが一般的です。
・血液検査
・マイコプラズマ抗体価(PA法)
・IgMとIgGを測定(主にIgMを測定)
数値は、発症後1週目より上昇し、2~6週でピークを迎え、そのあとは急速に低下します。
料金
マイコプラズマ肺炎が疑われる場合で健康保険の加入者は保険診療となります。
(診断書料:税込3,000円)
持ち物
健康保険証あるいはマイナンバーカード
結果までの日数
検査実施日から4営業日以降
判定:PA法
①単一血清での診断は320倍以上
②ペア血清での診断は、急性期と回復期で4倍以上の上昇がみられる場合
陽性と診断された場合
感染症法の5類感染症(定点把握)に該当します。
発生動向を調査するために、選定された定点医療機関で診断を受けた場合は、翌週の月曜日までに医師より最寄りの保健所へ発生の届け出がなされます。
なお、マイコプラズマ感染症は学校保健安全法で第三種の感染症として分類されています。通学に関しては、「症状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで出席停止」となります。
ご希望の場合は、診断書(診断名、出席停止期間、登校許可月日を含む)の発行もおこなっておりますのでお申し出ください。(診断書料:税込3,000円)
治療
気管支炎や肺炎などをおこしている場合は、マクロライド系の抗菌薬による治療が第一選択となります。
マクロライド系抗菌薬が効きにくい場合は、キノロン系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬を使用します。
補足
・血液で抗体を調べる血清抗体検査のほか、咽頭粘液を用いた核酸同定検査(LAMP法)が保険収載されています。
・LAMP法では感染初期からの診断が可能です。(結果は検査実施日から7営業日)
・マイコプラズマ感染症は学校保健安全法で第三種の感染症として分類されています。通学に関しては、「症状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで出席停止」となります。
ご希望の場合は、診断書(診断名、出席停止期間、登校許可月日を含む)の発行もおこなっておりますのでお申し出ください。(診断書料:税込3,000円)
参考資料
「肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針」日本マイコプラズマ学会
https://plaza.umin.ac.jp/mycoplasma/wp-content/themes/theme_jsm/pdf/shisin.pdf