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非アルコール性脂肪肝炎ってどんな病気?原因や症状を解説

column

2025.02.12
  • コラム

お酒をよく飲む人が、肝臓の数値を悪くして脂肪肝などを引き起こすというイメージは多くの方が持たれているかと思います。しかし、実はアルコールを全く摂取しない方でも脂肪肝をはじめとした肝機能障害を引き起こしてしまう恐れがあるのです。

今回は、アルコールを摂取しない方が引き起こす「非アルコール性脂肪肝炎」の原因や症状について解説していきます。

 

非アルコール性脂肪肝炎とは

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)とは、中性脂肪が肝臓内で蓄積されることによって肝臓内で炎症が起こり、肝障害を引き起こしている疾患のことをいいます。

肝機能障害はアルコールが原因だという認識をされている方が多いですが、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝の2種類が存在するため、アルコールをとらない方でも脂肪肝炎を引き起こすリスクがあるのです。

一般的に、非アルコール性脂肪肝炎は「肥満・糖尿病・高血圧・脂質代謝異常」などの症状を合併していることが多く、血液検査を行うと、肝機能の数値だけでなく血中脂質や血糖などの数値に異常が現れている可能性が高いです。

脂肪肝かどうかは、採血データに加えて腹部超音波検査で肝臓の状態をチェックすることで診断ができます。

 

非アルコール性脂肪肝炎を引き起こす原因

非アルコール性脂肪肝炎は、脂肪のとりすぎ、糖質のとりすぎが最も大きな要因です。

生活習慣が乱れ、脂質や糖質を過剰摂取してしまう状況が続くと、脂肪が肝臓に蓄積していき、肝臓に大きな負担がかかります。それによって肝臓内での炎症が加速し、脂肪肝が進行して脂肪肝炎(NASH)を引き起こすというのが発生機序です。

非アルコール性脂肪肝炎の場合は、ウイルス等が原因となる疾患ではありませんので、日頃の食生活や生活習慣を早めに見直すことで、比較的発症を防ぎやすい疾患とも言えます。

 

非アルコール性脂肪肝炎を放置するとどうなる?

早いうちから食生活や生活習慣を改善することで、非アルコール性脂肪肝炎の発症は防ぎやすいものの、初期段階では自覚症状も少ないために、ついつい不摂生を続けてしまい、肝炎を悪化させてしまう方も多いのが現状です。

非アルコール性脂肪肝炎を放置してしまうと、脂肪肝炎から肝硬変、さらには肝臓がんへと進行してしまうリスクもあるとされています。

沈黙の臓器と言われるほど自覚症状が少なく、血液検査等で異常があっても放置してしまい、気づいた時には取り返しのつかない状態になっていたというケースもあるほどです。

一度、肝硬変を起こしてしまうと完全に元に戻すことはできないのが、肝臓の疾患の恐ろしいところ。

脂肪肝や肝炎の疑いがある場合は、少しでも進行を早く止めて、肝機能の状態を改善していくことが重要となります。

 

肝機能の数値で引っかかったら、早めの受診を

当院では、健康診断や人間ドックで数値が引っかかった方の再検査・診察・治療にも対応しております。

血液検査で肝機能の数値を指摘されたり、腹部エコーで肥満や脂肪肝を指摘されたことがある方は、自覚症状がないからと放置するのではなく、早め早めに再検査・精密検査を受診し、最適な治療や対処を行うことが重要です。

 

当院では、腹部超音波検査やX線検査はもちろん、CT機器を導入しているため、腹部CT検査も院内で実施が可能です。

大きな総合病院に行くほどではないけれど、一般の医院よりもう少し精密に検査をしてほしいといった方のご要望に応じることができますので、健診異常でご来院される患者様も非常に多くいらっしゃいます。

肝機能数値で指摘されたことがある方や、肥満や高血圧を併発されている方は、脂肪肝炎のリスクが高いため、まずはお早めに医師までご相談ください。

 

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