中性脂肪が低いと危険？どんなリスクがある？【健診異常】

中性脂肪と聞くと、数値が高くて生活習慣病を引き起こすものだという認識がある方も多いかと思います。しかし実は、中性脂肪が低すぎることによる健康リスクを指摘されるケースもあるのです。

当院でも「健康診断で中性脂肪の数値が低いと言われた」といった方も多くご来院されています。

今回は、中性脂肪が低いことで起こりうる健康リスクや病気、気をつけるべき人の特徴などをご紹介していきます。

中性脂肪とは、どんな働きがある？

中性脂肪とは、体内の血中に存在する脂質成分の一種で、トリグリセライドとも呼ばれています。筋肉や臓器が正常に働くために必要なエネルギー源として存在したり、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の吸収を助けたり、寒さから身を守り体温維持を行うなどの働きをもちますが、摂取しすぎると内臓脂肪や皮下脂肪として余分な中性脂肪が蓄えられ、肥満や生活習慣病のリスクが高まるとされています。

反対に、中性脂肪が少なすぎると臓器の働きを正常に保てなくなったり、栄養の吸収がうまくできなかったり、体温の維持機能が衰えたりするなどの恐れがありますので、一定量の中性脂肪は体内活動を正常に保つためには必要不可欠です。

中性脂肪の基準値と、低値を示したときの健康リスク

中性脂肪は、血液検査で30~149mg/dlが正常値とされています。これより低値を示した場合は、健康診断で「再検査・要受診」などの指摘をされることが多いです。

先述したように、中性脂肪が極端に少ないと体内で以下のような異常をきたす恐れがあります。

・筋肉や臓器の働きが衰える

・脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の吸収阻害

・体温維持機能の衰え

中性脂肪が低値を示す方の多くは、痩せ型の女性です。極端なダイエットをしている方や、食事をあまりとらない方、あるいはアスリートのような過度な運動をしすぎている方にも時折見られることがあります。

また、肝機能の異常がある場合や、女性ホルモン・甲状腺の病気がある場合にも中性脂肪の値が低くなることがあるため、これらの臓器・ホルモン量を測定した上で、原因を特定することも重要です。

中性脂肪が低いときに起こりやすい不調

中性脂肪が低くなると、体内でエネルギーが蓄えにくくなっている状態のため、疲労感を感じやすくなります。体温維持機能も衰えるため、冷え性が悪化したり寒気を感じることもあります。

また、脂溶性ビタミンであるビタミンA・D・E・Kの吸収がしづらくなるために、肌荒れや乾燥、抜け毛、疲れ目、免疫力の低下などもきたしやすくなります。

若い女性などは外見を気にして無理なダイエットをする方も多いですが、実はその反動で肌や髪のトラブルを起こしやすくなっているということも理解しておきましょう。

適度な中性脂肪は、健康だけでなく美容にもプラスになるということを知った上で、日々の食生活や生活習慣を見直してみることをおすすめします。

健診異常による再検査・診療をお受けしています

当院では、健康診断だけでなく健康診断後の「再検査・健診異常」に対する診療にも対応しております。

中性脂肪が低い方の検査や診療も実施しており、若い方も多数ご来院されています。

「健康診断で指摘されたことがあるけれど、放置している」

「痩せ型で、肌荒れや髪のパサパサが気になる」

「あまり健診に行っていないので、チェックしてほしい」

といった方は、まずはお気軽にご相談ください。

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