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咳が全然止まらない…マイコプラズマ肺炎の症状と原因とは?

column

2024.04.18
  • コラム

「風邪だと思っていたけれど、全然咳が止まらない」

「熱は下がったけれど、空咳だけ2週間以上続いている」

「新型コロナやインフルエンザの後遺症だと思い込んでいる」

 

熱や頭痛、くしゃみなどの風邪症状と併発しやすい咳症状。咳くらいすぐに治るだろうと侮るのは危険です。

咳が長く続く場合は、肺炎を引き起こしている恐れがあります。

 

今回は、肺炎の中でも幅広い年齢の人が感染する「マイコプラズマ肺炎」について解説していきます。

肺炎の種類と原因物質

そもそも肺炎は、感染する原因物質によって大きく3つの種類に分けることができます。

まず一つ目は、細菌性肺炎。

細菌性肺炎では、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは異なる細菌の一種)や肺炎球菌、レジオネラ菌、黄色ブドウ球菌などの細菌が体内に入り込むことで肺炎を起こします。

細菌性肺炎の特徴は、湿った咳が出ること。それに伴い黄色や緑色の痰が一緒に排出されることが多いです。

 

二つ目は、ウイルス性肺炎。

ウイルス性肺炎では、新型コロナウイルス、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、水痘ウイルスをはじめとしてさまざまなウイルスが原因となって発症する肺炎のことを指します。

ウイルス性肺炎の特徴は、とにかく高い熱や頭痛といった強い風邪症状と咳を併発することです。ウイルス感染によってさまざまな体の不調を引き起こし、その一つとして咳症状も強く出ている際に発症が疑われます。

 

三つ目は、非定型肺炎。

非定型肺炎は、マイコプラズマやクラミジアといった、細菌とウイルスの中間的な性質を持つ微生物が原因となって発症する肺炎のことを指します。

非定型肺炎の特徴としては、他の二つとは違って風邪症状が落ち着いていても、乾いた咳のみが長続きしてしまうという点です。

発熱などの症状は落ち着いていることが多いため、そのうち咳も止まるだろうと放置してしまいがちなのが、この非定型肺炎の恐ろしさでもあります。

数ある肺炎の中でも、特に気づくのが遅くなってしまいがちなのが非定型肺炎です。非定型肺炎の中でも発症が多い「マイコプラズマ肺炎」について、もう少し詳しく見ていきます。

 

 

マイコプラズマ肺炎とは

マイコプラズマ肺炎の発症原因は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という病原体が体内に入り込むことです。

潜伏期間は2週間ほどと長く、最初は風邪症状とよく似ているため、市販の薬などで治るだろうと様子を見る方も多いです。

しかし、空咳の症状が強くて長引きやすく、熱が下がってからのしつこい咳に悩まされてから受診される方も多いので、診断が遅れてしまいやすい肺炎の一つです。

マイコプラズマ肺炎を放置してしまうと、重症の肺炎を発症したり、中には心筋炎や無菌性髄膜炎など非常に危険な合併症を引き起こしてしまう恐れがあります。

怪しいなと思った段階で、なるべく早めにご受診いただくことをおすすめします。

 

マイコプラズマ肺炎の診断方法

マイコプラズマ肺炎が疑われる場合は、胸部レントゲン検査やCT検査によって肺の炎症が見られるかどうかを確認します。

また同時に、血液検査によってマイコプラズマ抗体の数や病原体を取り除く際に増加するタンパク質や白血球の数をチェックすることで、発症の有無を確認します。

検査自体はどれも簡単に行えるものですので、体調が悪い状態でもできる限り体に負担をかけない形で診察を進めることが可能です。

 

マイコプラズマ肺炎の治療方法

マイコプラズマ肺炎と診断された際の治療については、基本的にマイコプラズマを死滅させるための抗菌薬を服用いただきます。

併せて、咳症状を抑える咳止めの服用や、発熱を抑えるための解熱剤を服用する場合もあります。

一言にマイコプラズマ肺炎といっても、症状の強さや進行具合、体質等はそれぞれ違いますので、今の状態を正確に把握した上で最適なお薬を提案します。

座ったまま検査できる低線量のCT機器を導入しているので、放射線量が気になる方は足腰が不自由な方でも利用いただきやすいです。

 

咳が止まらないなら、マイコプラズマ肺炎の検査を

当院では、低線量で座ったまま検査ができるCT機器や、呼吸機能検査、胸部レントゲンなどさまざまな検査機器が完備されています。

もちろん、マイコプラズマ肺炎が疑われる場合には血液検査でマイコプラズマ抗体をチェックすることも可能です。

 

また、もしも肺炎が進行しており大きな病院での治療が必要だと判断した場合は、近隣の医療機関をご紹介することができます。

咳が1週間以上続く方は、放置せずにまずは早めにご受診するようにしてください。

早期発見・早期治療でご自身の身体を守りましょう。

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