ダニ媒介脳炎ワクチン

ダニ媒介脳炎は中枢神経系に影響するウイルス感染症です。潜伏期間は7〜14日(2〜28日)で、主な症状は2つに分類されています。

ヨーロッパ亜型（中央ヨーロッパダニ媒介脳炎）：
二相性の病状を呈します。第一期は、インフルエンザ様の発熱・頭痛・筋肉痛がが2～4日間あり、解熱後2～3 日間は症状が消え、その後、約3分の1は、髄膜脳炎に進展し（第二期）痙攣・眩暈・知覚異常などの中枢神経系症状が起こります。3〜23%は麻痺症状。死亡率は1〜5%。35〜60%に後遺症として感覚障害、平衡感覚障害、感音性難聴などをきたすことがあります。

極東亜型（ロシア春夏脳炎）：
病状は一相性です。潜伏期の後に頭痛・発熱・悪心・嘔吐が見られ髄膜脳炎に進展します。精神錯乱・昏睡・痙攣および麻痺などの脳炎症状が出現することもあります。
致死率は、中央ヨーロッパ型脳炎で1〜2％、ロシア春夏脳炎は20％、回復しても数割の方で神経学的後遺症が残ります。

東ヨーロッパや中央ヨーロッパ、ロシア、中国北部までの広いエリアで感染が確認されています。
これらの国への渡航を計画されている方は、ワクチン接種を推奨します。

ダニ媒介脳炎ウイルスをもつダニに咬まれることによりうつります（感染した山羊や羊等の未殺菌の乳を飲んで感染することもある）。なお、ヒトからヒトへの感染は確認されていません。

まれに注射部位に疼痛や発赤、発熱・倦怠感・頭痛などが生じる場合があります。
ご不安なことがございましたらお気軽にご相談ください。

1: ご予約時には以下の内容を事前に当院スタッフまでお伝えください。

希望するワクチンの過去の接種歴（母子手帳や接種記録）

接種証明書のご希望の有無

（海外渡航による任意接種ご希望の場合）

行き先

渡航の期間

ご出発までの準備期間

2: ご希望されるワクチンの説明書を事前にお読みください。

3: 当日は、以下をご持参の上ご来院ください。

本人確認証１点

母子手帳やワクチン接種の記録

パスポートの写し※

※接種証明書をご希望の方は忘れずご用意ください